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センター試験は本当に廃止すべきなのか?

『2020年からの教師問題』(ベスト新書)の著者・石川一郎先生にインタビュー!

◆難度の高い問題は二次試験で出せばいいのでは?

 新テストでは、B問題に加えて「C 創造的思考」を問う問題(以下、C問題)を出すことはできないかと、いろいろ試行錯誤がなされているようです。しかし、C問題では基本的に何が聞かれるかといえば、「あなたはどう思いますか?」ということ。これは、各大学の二次試験で出せば良い性質の問題ではないでしょうか。わざわざセンター試験で聞かなければならないことでもないでしょう。

 現状、各大学で行われている二次試験の問題は、特に国立大学がそうですが、B問題がやや多め。「●●について三つの用語を用いて80字で説明しなさい」というように、ある事柄について過不足なくまとめて答えさせるタイプの問題です。このB問題に加えてC問題を投入することによって、センター試験より高いレベルの回答が求められますし、何より、「あなたはどう思いますか?」と問うことで、各大学が欲する学生像に一致する生徒を獲得することができます。
 そう考えると、何も今あるセンター試験をなくして新しいものに作り替えるより、各大学が自校の方針に基づいて二次試験の内容を考え直す方が現実的ではないでしょうか?

 それに、確かにセンター試験は大学受験の代名詞のようではありますが、それがすべてではないこともまた周知の事実です。推薦入試やAO入試で入る学生は確実に増えていますから、入試におけるセンター試験の比重もこれから小さくなっていくでしょう。センター試験よりむしろ、各大学で行われる個別の試験を充実させる必要性は、このような点からも指摘することが可能なのです。

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センター試験廃止は、前代未聞の教育改革の序章に過ぎない!
新しく生まれ変わる教育、果たして教師は適応可能か?

石川一郎・著 『2020年からの教師問題
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石川 一郎

いしかわ いちろう

「香里ヌヴェール学院」学院長、「アサンプション国際小・中・高等学校」教育監修顧問。「21世紀型教育機構」理事。1962年東京都出身、暁星学園 に小学校4年生から9年間学び、85年早稲田大学教育学部社会科地理歴史専修卒業。暁星国際学園、ロサンゼルスインターナショナルスクールなどで教鞭を執る。前かえつ有明中・高等学校校長。「21世紀型教育」を研究、教師の研究組織「21世紀 型教育を創る会」を立ち上げ幹事を務めた。著書に『2020年の大学入試問題』(講談社現代新書)がある。


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  • 2017.01.07